枚方市の方より相続税のご相談
2021年09月17日
父は昨年、母に先立たれ、後を追うように先日亡くなりました。私は一人娘で、父の遺産を相続することになり、少し調べたのですが、父の遺産は不動産と少しの現預金だけで、不動産から生じる相続税がかなりかなりの高額になることがわかりました。曾祖父の代からの家で、私や私の子どもの思い出が詰まった不動産ではあり、相続したいのですが、相続税を納めることが難しそうです。こういった場合、なにかいい方法はありますか?
先ず相続税がどのくらいかを把握しましょう!
被相続人(お父様)の遺産の不動産割合が高い場合、ご相談いただいた方のように、相続税の支払いが非常に難しい状況になる場合があります。
先ず実際の相続税を正確に把握されることをおすすめします。
不動産は一物四価といって、次の4種類の公的土地評価が存在し、さらに実際の売買の価格を加えて一物五価とも言います。
- 国土交通省が公表する公示価格
- 都道府県が公表する基準価格
- 国税庁が公表する路線価
- 総務省が公表する固定資産税評価額
この価格の違いで、誤解が生じることがあります。
相続税を計算する際は国税庁が公表する路線価を用いますので、この金額を先ず確認し、その相続税を支払えるのか、支払えないのか?をご確認ください。
もし支払えないということになっても、一定の要件で分割して相続税を納めることが認められることもあります。これを延納と言います。
その期間は原則5年、最高20年となっています。なお、延納には利子税が生じますので注意が必要です。
延納も難しいという場合は、「モノ」を納める方法があります。物納できる相続財産は種類が決まっていて、条件もあり、優先順位もあります。
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優先順位 財産の種類 1位 国債・地方債・不動産・船舶 2位 社債・株式・証券投資信託又は貸付信託の受益証券 3位 動産 上記の1から3を所有していると、優先順位が高い1位のものから物納することになり、この物納にも利子税が生じる場合もありますので注意が必要です。
相続税は、その計算など、基本的なところを間違うと、実際の支払額と大きな差が生じることもあります。少なくとも一度は税理士にご相談されることをおすすめいたします。