2020年08月03日
Q:司法書士の先生に相談です。母が認知症なのですが、この場合の相続手続きはどう進めれば良いでしょうか。(京都)
相続人にあたるのは母と私と妹の3人です。
京都の実家に暮らしていた父が亡くなりました。相続財産を調べたところ京都の自宅マンションと預貯金が2000万円ほど、父の財産があることが分かりました。母は数年前から認知症を患っております。認知症の症状が重く、署名や押印はできない状態です。相続の相談も終え、手続きのみですが、相続手続きが進まず困っています。このような状況で、相続手続きはどのように進めれば良いのでしょうか。ご教示いただけますでしょうか。(京都)
A:相続手続きを進めるには、成年後見人を家庭裁判所から選任してもらう必要があります。
法定後見制度を利用し、相続手続きを進める方法があります。正当な代理権もなく認知症の方に代わって相続手続きに必要な署名や押印をする等の行為は、ご家族の方であっても違法となってしまいます。
認知症、知的障害、精神障害などで意思能力が不十分な方を保護するための制度を成年後見制度があります。前述の方が相続人にいる場合、遺産分割を成立させるには、家庭裁判所にて成年後見人を選任してもらい、その成年後見人に遺産分割を代理してもらう方法があります。認知症等により判断能力が不十分とされると、法律行為である遺産分割をすることができないためです。
家庭裁判所が、成年後見人は民法で定められた一定の者が家庭裁判所に申立てをすることで、相応しい人物を選任することになります。ただし下記の者については成年後見人になることはできません。
- 未成年者
- 家庭裁判所で解任された法定代理人、保佐人、補助人
- 破産者
- 本人に対して訴訟をした又はしている人、その配偶者、その直系血族
- 行方の知れない者
成年後見人には、親族や第三者である専門家、選複数の成年後見人が選任される場合があります。成年後見人が選任されると、遺産分割協議後も法定後見制度の利用が継続しますので、今回の相続のためだけではなく、その後のお母様の生活にとっても法定後見制度が必要かどうかを考えて活用しましょう。
京都・滋賀 相続遺言相談所では、ご相談者様のご事情をふまえ、専門家がアドバイス、サポートいたします。今回のご相談者様のように相続人の中に、認知症や障がいなどによって意思判断能力の乏しい方が含まれる場合には、専門家へと相談をすることをおすすめします。初回のご相談は無料でお話しをお伺いさせて頂いております。京都在住で相続についてのお困り事で悩んでいらっしゃいましたら、どのような些細な事でも構いません。ぜひ一度お気軽にお立寄り下さい。
2020年07月09日
Q:相続人で話し合いは済んでいますが、遺産分割協議書は必要でしょうか?(烏丸)
烏丸で長年生活をしている主婦です。先日主人が、48歳という若さで亡くなりました。急な事でしたので慌てて葬儀を済ませ、遺品整理も終えました。本人もまさかこんなに早く自分が亡くなるとは思っていなかったでしょう。また、生前に遺言書を作成していたと言う事もありませんでした。相続人は配偶者である私と成人している子供の3人です。財産には、高額と言えるものも無いので、遺産分割協議という事はせず、話し合いで終わりました。この先、今回の相続の件で揉めることはないと思います。しかし、このような場合でも遺産分割協議書の作成は必要となるのでしょうか?(烏丸)
A:相続手続きにおいて、遺産分割協議書は必要です。準備をしておきましょう。
相続人全員で遺産分割について話し合いをし、そこで合意した内容を書面に取り纏めたものを遺産分割協議書といいます。遺産分割協議書は預貯金や、不動産の名義変更等の相続での手続きにおいて必要になる事があります。また、後に相続人の間でトラブルが起こった時や、内容を見返したい時に必要ですので、安心の為にも作成をおすすめします。ただし遺言書が残されていた場合など、遺産分割協議書を作る必要がない場合もあります。例えば、遺言書が残されている場合には遺産分割は行わず、遺言書の内容に沿って相続手続きを進めていく事となります。
今回の事例では、遺言書はを残されていると言う事は無かったようですので、遺産分割協議書を作成していた方が、今後の手続きをスムーズ進められる場面は多いと思われます(下記参照)。関係に問題がない親子とはいえ、今後万が一トラブルが生じた場合に備えて、正式な書面である遺産分割協議書を作成しておくことが安心です。
【遺言書が存在しない場合の相続手続きにおいて、遺産分割協議書が必要になるケース】
- 不動産の相続登記
- 相続税の申告
- 複数の金融機関に口座をお持ちの場合(遺産分割協議書が無い、全ての金融機関の所定用紙に相続人全員の署名押印が必要となってきます)
- 相続人間のトラブルが予想される場合
以上に挙げた、手続きが必要になる場合や、ご心配がある場合は、遺産分割協議書を用意しておきましょう。ご自身での作成も可能ですが、時間の無い方や、相続する不動産が複数にわたる方などは、専門家へ依頼する事でスムーズに手続きを進める事が出来ます。また、遺産分割協議書を作成しておくことで、もしもの時にも安心して対応ができるでしょう。
相続は、人生において何度も経験をすることではありません。相続人が何人いるか、財産がどれくらいあるか等の調査においても、相続の手続きには面倒や負担も多く、思うように手続きが進まず予想以上に時間がかかってしまい、気持ちの面でも負担となりうる場合があります。ご自身での手続きにご不安のある方は、専門家へ任せた方が良い手続きなのかどうか等、意見を聞いてみてはいかがでしょうか。
京都・滋賀相続遺言相談所では、烏丸の皆様の相続についてのお悩みをサポートしておりますので、福山近郊にお住まいの方は、無料相談を行っておりますので、ぜひご活用ください。ご連絡、ご来所を心よりお待ちしております。
2020年06月09日
Q:子供のいない私たち夫婦が今のうちから相続に関して準備しておく必要はありますでしょうか?(四条)
長年四条で暮らしております。私たち夫婦には子供がおりません。そのため、私たちの遺産のことをきちんと整理したうえで、二人で老後の生活を安心して、そしてのんびりと過ごしたいと考えております。そこで、夫婦で相続財産として思い浮かぶものを挙げてみましたが、現在の住まいである四条にある自宅と多少の預貯金くらいでした。今は二人とも元気にしておりますが、動けなく前に相続に関してできることや、やっておかなければならないことなどがありましたらお教えいただければと思います。(四条)
A:ご相談者様のケースでしたら、遺言書を作成することをお勧めします。
ご相談者様のようにお子様がいらっしゃらないご夫婦からのご相談は多くあります。まずは夫婦でどのようにしたいかを話し合い、今後の相続に関してのご意向を固めることからはじめていただくことをお勧めしています。
お子様がいらっしゃらないご夫婦に対しての相続対策の一つに、「遺言書の作成」があります。親族とはいえ、疎遠であった親戚が相続人となる場合、今まで連絡も取ることもなかった人に遺産を相続されてしまうことを嫌う方も多くいらっしゃいます。そういったことを避けるためにも、誰に遺産を相続させたいかなど、ご自身の相続についてはっきりとした心づもりをお持ちの場合は、遺言書を作成する必要があります。
また、人が亡くなると葬儀・納骨・各所への手続きといった相続手続き以外の死後に関する事務手続きも多く発生します。さらに亡くなる前にも、認知症など判断能力の衰えや、または体が不自由になることも考えられます。そういった場合に今のうちからできるものとして「誰に何をお願いするのか」などの懸案事項への対策として、「死後事務委任契約」や「任意後見契約」があります。
元気なうちにできることは多くあります。まずはさまざまなケースを想定して、相続方法をどうしたいのか、また認知症や、体が動かなくなってしまった場合はどうしたいかなどのご意向をまとめ、事前に対策をすることで、不安を取り除き、より安心した生活を送ることができます。これらの手続きは法律の専門家へ依頼をすることも出来ますので、ご不安のある方はぜひご検討ください。
四条で相続手続きを数多く手掛けている京都・滋賀 相続遺言相談所では、相続の専門家が四条の皆さまの相続についてのお悩み事を解決すべく、それぞれのお客様に寄り添ったお手伝いをさせていただいております。四条にお住まいの方で相続についてのご相談がございましたら、まずは京都・滋賀 相続遺言相談所の無料相談をご活用ください。四条の皆さまからのお問い合わせ、ご来所をスタッフ一同心よりお待ち申し上げております。
2020年05月01日
Q:遺言書にない相続財産がありました。遺産分割はどうしたら良いでしょうか。(京都)
京都府内に家族4人で暮らしています。先祖代々京都に住んでおりますが、結婚してからは両親とは同居しておりません。先月、近所に住む父が京都府内の病院で亡くなり、慣れ親しんだ京都の実家でお葬式を行い、お葬式に関する手続きも終えました。過去に母親を亡くしており、その時の経験から遺品整理の際に遺言書がないか探してみましたところ、箪笥の中に父の手書きの遺言書がありました。勝手に開封してはいけないことを知っていたため、家庭裁判所にて遺言書の検認を行って開封し、遺言書に従って遺産分割を進めていたところ、遺言書に書かれていない財産があることに気づきました。調査の結果、数年前に京都府内に不動産を購入していたようで、この不動産に関しての記載が漏れていました。遺産分割の際、この京都府内の不動産に関してはどうしたら良いでしょうか?(京都)
A:遺言書から記入漏れした相続財産に対して遺産分割協議を行います。
遺言書に書かれていない財産があることに気づいたとのことですが、まず遺言書の記載事項の確認をします。故人によってはご自身の全財産を把握しきれず、“遺言書に記載のない財産の扱い方”等、把握できない財産についてこのようにまとめて記載する方もいらっしゃるからです。もしこのように、遺言書に“他の財産の扱い”について書かれているようでしたら、その記載内容に従って相続を行います。特にそういった記載がない場合は、相続人全員で記載漏れをしていた財産に対しての遺産分割協議を行い、遺産分割協議書を作成することになります。遺産分割協議書は不動産の登記変更の際にも必ず必要になりますので作成しておきましょう。
遺産分割協議書の作成については、形式や書式、用紙等の規定はなく、手書きかパソコンかも問われません。内容を確認し、相続人全員から署名を貰い、各々実印で押印をします。あわせて印鑑登録証明書を用意しておきましょう。
京都滋賀相続遺言相談所では、相続のみならず遺言書の作成に関するご相談も数多くいただいております。遺言書の作成は相続において非常に大切な生前対策の一つです。京都滋賀相続遺言相談所では残されるご家族の為に、京都にお住いの皆様の遺言書の作成について幅広くお手伝させて頂きます。京都にお住まいまたはお勤めで、遺言書の作成をご検討されている方は一度無料相談をご利用ください。京都滋賀相続遺言相談所では、遺言書作成のお手伝いから、遺言執行者まで幅広くサポートをさせて頂きます。京都の皆さまからのご連絡をスタッフ一同心よりお待ち申し上げております。
2020年04月06日
Q:遺産相続手続きの仕方を教えてください。(四条)
先月、四条で暮らしていた父が亡くなりました。葬儀は滞りなく終えられましたので、遺産相続手続きに着手しようと思っています。父の遺産を調べたところ、四条にある実家と預貯金くらいでした。相続人になるのは、母と息子である私の2人だと思います。父の遺品整理をしましたが、遺言書は残していないようです。遺産相続をしたことがありませんので、何から手を付けたらいいのか分かりません。遺産相続手続きの仕方を教えていただきたいです。(四条)
A:個人で遺産相続を進めるのは難しい為、専門家に相談することをお勧めします。
遺産相続の手続きは遺言書が有る場合と無い場合で進み方が異なってきます。遺言書が有る場合は遺言書の内容にしたがって遺産を分けますが、遺言書が無い場合は相続人全員で集まって遺産の分け方を決める必要があります。そのため、まずは遺言書の確認をしましょう。
ご相談者様の場合は、遺言書が無いということですので、相続人全員で「遺産分割協議」を行います。遺産分割協議とは、遺産を誰にどのように分けるかを相続人全員で決める話し合いのことです。遺産分割協議を行うためには、相続人が誰か調査する必要がありますので、戸籍の調査収集を行います。
戸籍の調査収集では、お父様の出生から死亡までの戸籍謄本を取得して、誰が相続人であるかを確定させます。被相続人の戸籍謄本を取得する際、相続人の戸籍謄本も取り寄せておくと遺産相続手続きで使用するときに便利です。
また、相続財産を把握しなければ遺産分割協議を行うことができませんので、お父様が所有していた財産を全て確認しましょう。預貯金については通帳があれば確認できます。通帳が見つからなかった際には、金融機関で調べてもらってください。
なお、相続財産に借金も含まれますので、お父様が借金をしていた場合は相続人が代わりに弁済する必要があります。借金の有無も忘れずに確認するようにしましょう。
以上の準備が済みましたら、遺産分割協議を行います。遺産の分割方法が決定しましたら、決定事項を遺産分割協議書に残し、相続人全員で署名・押印をします。相続により取得した不動産の名義変更や被相続人の預貯金を引き出す際にはこの遺産分割協議書が必要となります。
遺産相続手続きには、期限が設けられているものが多く、期限も様々です。遺産相続手続きを行わなかったり、期限に遅れたりしてしまうと、後々トラブルが発生してしまう恐れがあります。また、個人で遺産相続をする場合、間違えて書類を作ってしまうとやり直す手間がかかります。戸籍を取り寄せて相続人の調査を行い、財産の調査を行うなど遺産相続には面倒なことが多く、思うように手続きが進まず予想以上に時間がかかってしまうこともあります。そのため、個人で遺産相続を進めることが不安であれば、専門家に相談する事をお勧めいたします。
京都・滋賀 相続遺言相談所では四条にお住まいの皆さまからの相続に関するご相談にも初回の無料相談からご対応させていただいております。四条にお住まいの方で遺産相続のお悩みがあるかたはお気軽にご相談ください。
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